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サロン開業コラム

開業前に学ぶべき知識やおすすめセミナーを紹介!理容室・美容室の経営に必要な勉強とは?

開業前に学ぶべき知識やおすすめセミナーを紹介!理容室・美容室の経営に必要な勉強とは?
理容室や美容室を経営する上で、専門的なスキルだけでなく、経営に関する幅広い知識を習得することが求められます。事業計画の作成、財務や税務の理解、そして人材育成やマーケティング戦略など、多岐にわたる分野での学びは、経営の支えとなります。本記事では、経営の基礎知識を学ぶ重要性に触れるとともに、具体的な勉強方法を解説します。これから開業を目指す方や経営をさらに発展させたい方にとって、実践的で役立つ情報が満載です。ぜひ参考にしてください。

理容室・美容室経営は基礎知識の勉強も必要

理容室・美容室経営において、基礎的な経営知識を身につけることが成功の鍵となります。経営者として自分の頭で考え、意思決定する力が求められますが、その前提として、事業計画、財務、税務、人事、労務、マーケティングといった基本的な知識をしっかりと学ぶ必要があります。これにより、経営における判断力を向上させ、サロンの安定した運営と成長を支えることができます。

ポイント① 事業計画

事業計画 事業計画
理容室・美容室を成功させるためには、しっかりとした事業計画が欠かせません。事業計画は、経営の方向性を示し、日々の運営における指針となる重要な役割を果たします。また、事業計画書には経営者として学ぶべき経営知識のヒントが満載です。ここでは、事業計画を立てる上で重要なポイントの中から3つ、「経営理念」「数値シミュレーション」「事業計画書の作成」について解説します。

経営理念

経営理念はサロンの方向性を示す羅針盤です。サロンの強みを考慮して「どのような価値を提供したいのか」「顧客や社会にどのように貢献するのか」を明確にすることで、スタッフのモチベーションを高め、他店との差別化を図ります。

数値シミュレーション

経営には、具体的な数値計画が不可欠です。初期費用や月々の運営コスト、売上目標などを具体的にシミュレーションすることで、収支のバランスを把握し、現実的な経営計画を立てられます。
シミュレーションの際には他の事例や相場を参照することも重要ですが、自分のお店にあったシミュレーションを自分で作ることが重要です。

事業計画書の作成

開業の第一歩として、しっかりとした事業計画の作成が必要です。この計画には、お店のコンセプトやターゲット層、提供するメニュー、出店候補地や立地条件、プロモーションやスタッフ採用、将来的な目標などを盛り込みます。事業計画は開業準備だけではなく将来の経営の指針となり、融資や物件選定にも影響するため、詳細かつ現実的な内容にすることが重要です。

事業計画書の重要性と作成ポイントついて、タカラベルモントのYouTubeチャンネルで解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ポイント② 財務

財務管理は、サロン経営の基盤を支える重要な要素です。収益の把握や経費の管理、資金繰りの計画など、財務の知識があることで経営全体を把握しながら運営することが可能になります。
特に、貸借対照表や損益計算書を理解することは、経営状況を的確に把握し、将来的な計画を立てる上で重要な要素です。また、資金繰りの管理を徹底することで、急な支出や収入の変動に対応できる柔軟な経営体制を築くことができます。ここでは、財務の基本となる要素について詳しく解説します。

貸借対照表(B/S)

貸借対照表は、サロンがどのような資産を保有しているか、どの程度の負債があるかを示す財務書類です。この書類を通じて、経営資源の状況や事業の安定性を評価でき、特に追加で融資を受けたい場合には最も重要と言っても過言ではない資料となります。
貸借対照表では大きく分けると、現金はどれくらいあって、設備機器の価値はどれくらい、買掛金がいくらで、借入金がいくら、サロンの純資産はいくらという指標が分かります。
最初は難しいかもしれませんが、経営していくにつれて必ず重要になるので、まずはなるべく早く慣れるようにしましょう。

損益計算書(P/L)

損益計算書は、一定期間における収益と費用を明らかにし、サロンがどれだけの利益を生み出しているかを示す書類です。この書類を分析することで、経営の収益性や効率性を評価することができます。
月次や四半期ごとの推移を比較することで売上や費用の変動パターンを把握することができます。具体的には売上に対して原価や家賃、広告宣伝費、人件費などが割高になっていないかなどを確認したり、メニューが適切かを判断したりするきっかけになるでしょう。
損益計算書を活用することで収益性を高めるための具体的な改善策を講じることができます。

資金繰り

資金繰りは、サロン経営におけるキャッシュフローの管理を指します。日々の支払いが滞らないようにするためには、現金の流れをしっかりと管理することが重要です。特に、開業初期や売上が安定しない時期には、資金繰りの計画が経営を左右する大きな要素となります。
具体的には、月次の収入と支出を詳細に予測し、余剰資金をどのように活用するかを計画します。また、突発的な支出や不測の事態に備えるための「予備資金」を確保することも大切です。例えば、設備の故障など、予期せぬ出費に対処できる資金があれば、経営の安定性を保つことができます。
資金繰りを円滑に進めるためには、融資やリースなどの外部資金調達方法を適切に活用することも検討すべきです。これにより、運転資金の不足を補い、事業拡大や新規投資に必要な資金を効率的に確保することができます。

ポイント③ 税務

税務 税務
理容室・美容室を運営するにあたって、税務の知識は欠かせません。税金の支払い義務を正しく理解し、計画的な資金管理を行うことが、経営の安定に直結します。ここでは、代表的な税金である「所得税」「消費税」「住民税」「個人事業税」を紹介します。

所得税

所得税は、事業所得に課される税金で、収益から経費を差し引いた所得に基づいて計算されます。個人事業主の場合、青色申告を活用することで控除を受けられる可能性があります。正確な帳簿管理と領収書の整理が重要です。

消費税

理容室・美容室の売上が年間1,000万円を超える場合、消費税の課税事業者となります。課税対象となる売上や仕入れにかかる税額を適切に把握し、申告期限内に納付を行う必要があります。また、インボイス制度にも対応することも視野に入れる必要があります。

住民税

住民税は、前年の所得に基づいて地方自治体に納める税金です。個人事業主の場合、確定申告の内容がそのまま住民税の計算基礎となるため、申告書の内容が正確であることが重要です。

個人事業税

個人事業税は、個人事業主に課される地方税で、美容業や理容業も対象業種に含まれます。所得から一定額を控除した金額に応じて課税されます。対象になるかどうか、またその計算方法を事前に確認しておきましょう。

ポイント④ 人事

人材の採用や育成、定着は、理容室・美容室経営の成功に欠かせない要素です。スタッフが安心して働ける環境を整えることは、顧客満足度の向上にもつながります。

採用

スタッフを採用し長く活躍してもらうためには、明確な給与体系や福利厚生、キャリアパスを提示することが大切です。
また、採用活動では、ターゲットとする人材の特徴に合わせた募集方法を選びましょう。たとえば、新卒であれば美容学校へのアプローチが重要ですし、中途採用であれば求人サイトを活用することも検討が必要でしょう。また、近年ではSNSを活用した採用活動も効果的であることがわかってきました。

スタッフの育成・キャリアステップの用意

スタッフのスキルアップをサポートすることで、店舗全体のサービス品質が向上します。定期的な研修や教育プログラムを実施し、個々の目標に応じたキャリアステップを提供しましょう。これにより、スタッフのやる気を引き出し、長期的な成長を促せます。

離職防止

離職を防ぐことも理容室・美容室経営において重要な要素の一つです。離職には給与、職場の人間関係、教育体制など、さまざまな理由が考えられます。全てに対応することは難しいかもしれませんが、スタッフの声に耳を傾け、適切なサポートを行って居心地のよい環境をつくることが大切です。

ポイント⑤ 労務

スタッフが安心して働ける環境を整えることは、働きやすさや離職防止に直結します。

社会保険

社会保険は、スタッフを雇用する際に必要な制度で、健康保険、厚生年金保険、雇用保険などが含まれます。法的に義務付けられている保険制度もあり、適切に加入することでスタッフの生活の安定をサポートし、職場への信頼感を高めることができます。また、パートやアルバイトの場合でも、労働時間が一定基準を超えると加入が必要な場合があるため、注意が必要です。

福利厚生

福利厚生は、スタッフの満足度を向上させるために不可欠な要素です。基本的な福利厚生(社会保険や有給休暇)に加えて、スタッフのライフステージに合わせた制度を導入するとよいでしょう。たとえば、育児支援制度、交通費支給、リフレッシュ休暇などがあります。これらの施策を充実させることで、職場環境を向上させ、人材の定着率を上げることが期待できます。

ポイント⑥ マーケティング

サロンの売上をあげていくためにマーケティング活動は重要です。効率的な顧客の獲得と維持を実現するための戦略が求められます。大きく分けると、マーケティング活動は「新規集客」と「リピーター獲得」の2つの柱に分類されます。この2つをバランスよく取り組むことで、安定した売上を確保し、サロンの成長を促進することができます。

新規集客

新規集客は、サロンに新しい顧客を呼び込むための施策です。具体的にはポータルサイトやSNS、ウェブ広告の活用が考えられます。
さらに、地域に根ざした広告も新規集客には効果的です。ポスティングやフライヤー配布、地元イベントへの参加などを通じて、地元の顧客層にアプローチすることで、新規顧客を獲得することが期待できます。

リピーター獲得

一方で、リピーター獲得はサロンの安定した売上を確保するために欠かせない要素です。新規顧客を獲得しても、リピート利用が少なければ事業の成長には繋がりません。そのため、一度来店した顧客が再びサロンを訪れるような仕組み作りが求められます。
リピーターを増やすためには、顧客一人ひとりに合わせた細やかな接客が重要です。施術後のアフターフォローや次回予約の提案を行うことで、顧客との関係性を深めることができます。また、ポイントカードや会員特典、LINE公式アカウントなどの導入を通じて顧客にアプローチする繋がりを作ることができます。
さらに、施術のクオリティや満足度を向上させることは、リピーター獲得に直結します。顧客の声に耳を傾け、サービス改善に活かす姿勢を持つことで、自然と顧客からの信頼を得られるようになるでしょう。

理容室・美容室の勉強方法

理容室や美容室の経営は、専門的なスキルだけでなく、経営やマーケティング、財務管理など幅広い知識が必要です。以下の方法を活用して、効率よく勉強を進めましょう。

専門家や先輩理美容室経営者に話をきく

経験豊富な先輩経営者や専門家から直接アドバイスを受けることは、実践的な知識を得るために非常に効果的です。成功例や失敗談を聞くことで、自分の計画に活かせる具体的なアイデアを得ることができる場合があります。
また、業界の最新トレンドや市場の動向についても知ることができるため、リスク管理にも役立つことがあるでしょう。

セミナーや勉強会に参加する

理容室や美容室の開業や経営に特化したセミナーや勉強会は、多くの有益な情報を提供してくれます。経営ノウハウ、最新の集客方法、労務管理など、専門家による具体的なアドバイスが得られるのが魅力です。
さらに、同じ目標を持つ仲間とのネットワーキングの場としても活用できます。他の参加者と意見交換をすることで、新たな視点やアイデアを得ることができるでしょう。

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本を読む

経営やマーケティングに関する書籍は、自分のペースで知識を深めるための良いリソースです。「理美容室経営」「起業」「財務管理」など、特定のテーマに特化した本を読むことで、専門的な知識を体系的に学べます。
また、成功した理容室・美容室経営者の自伝やケーススタディも参考になります。本を通じて基礎知識を固めたうえで、実践に活かすことが大切です。

最終的には自分の頭で考えるのが重要

どれほど多くの情報を収集しても、それを活かすには自分自身の視点や考え方が不可欠です。経営には、計画通りにいかない場面や予期せぬトラブルがつきものです。こうした状況に対応するためには、得た知識を応用し、自分で解決策を考える力が求められます。
例えば、他店の成功例をそのまま模倣するのではなく、自分のターゲット顧客や地域特性に合わせてカスタマイズすることが必要です。また、時にはリスクを取る決断をしなければならない場面もあります。その際に、自分の価値観や経営方針を基準に判断できることが、成功する経営者に共通する資質と言えます。
学んだ知識を基に、自分のビジョンを実現するための戦略を練り、柔軟かつ確固とした経営方針を持つことが、成功への鍵となるでしょう。

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数年後の計画や将来に向けたご相談も多くいただいておりますので、理容室・美容室の開業をお考えならぜひタカラベルモントにご相談ください!

まとめ

理容室・美容室を経営するには、事業計画、財務、税務、人事、労務、マーケティングの各分野での基礎知識が不可欠です。また、専門家や経験者からのアドバイスやセミナー、本を活用することが重要です。学びを実践に活かし、自分のビジョンに基づいた柔軟な経営方針を持つことが成功への鍵となります。タカラベルモントは、開業サポートを提供し、計画から実現までを総合的にサポートします。

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