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サロン開業コラム
美容室・理容室の開業資金どう組み立てる?自己資金はいくら必要?必要資金や内訳を解説!
美容室や理容室の開業を考えている方にとって、資金計画は重要なステップの一つです。しかし実際にどれくらいの資金が必要で、自己資金はどの程度用意すればよいのか分からないという方も少なくないでしょう。本記事では、開業にかかる具体的な費用の内訳を解説し、シミュレーション例を交えながら、必要な資金を明確にしていきます。ぜひ、開業に向けた資金準備の参考にしてください。
目次
美容室・理容室開業にかかる費用
美容室・理容室を開業するために必要な資金は結論、事業計画によって大きく異なります。
例えば開業を考えている地域や駅から徒歩何分などの立地、坪数などによって幅があります。ここでは開業のためにどんな費用項目があるか、シミュレーションを交えて紹介します。
例えば開業を考えている地域や駅から徒歩何分などの立地、坪数などによって幅があります。ここでは開業のためにどんな費用項目があるか、シミュレーションを交えて紹介します。
3人程度のスタイリスト規模の美容室の場合
13〜15坪目安、セット4面シャンプー2面の3人程度のスタイリスト規模の美容室を想定した場合の、一つの組み立て方の例を紹介します。
費用項目 | シミュレーション例 | 備考 |
---|---|---|
物件取得費 | 100~200万円 | 敷金・礼金、仲介手数料を含む |
内外装工事費 | 500~950万円 | 店舗の規模や必要設備、デザインにより変動 |
設備機器 | 150~250万円 | スタイリングチェア、シャンプー台、促進器など |
材料代 | 40~60万円 | カラー剤やトリートメント、タオルなどの用品 |
雑費(家電等) | 30~50万円 | 洗濯機、デジタルデバイス、冷蔵庫などの備品 |
広告宣伝費 | 10~40万円 | 名刺、リーフレット、ホームページ作成など |
運転資金 | 100~250万円 | 開業後の経費をカバーするための資金 |
合計で約830万〜1,600万円ほどの資金が必要な計算です。
ケースにより様々なので、一つの例として参考にしましょう。
ケースにより様々なので、一つの例として参考にしましょう。
一人美容室の場合
10坪程度の1人美容室開業を想定した場合の組み立て方の例を紹介します。
費用項目 | シミュレーション例 | 備考 |
---|---|---|
物件取得費 | 50~100万円 | 敷金・礼金、仲介手数料を含む |
内外装工事費 | 300~700万円 | 店舗の規模や必要設備、デザインにより変動 |
設備機器 | 100~200万円 | スタイリングチェア、シャンプー台、促進器など |
材料代 | 30~60万円 | カラー剤やトリートメント、タオルなどの用品 |
雑費(家電等) | 30~50万円 | 洗濯機、デジタルデバイス、冷蔵庫などの備品 |
広告宣伝費 | 10~40万円 | 名刺、リーフレット、ホームページ作成など |
運転資金 | 100~200万円 | 開業後の経費をカバーするための資金 |
合計で約600万〜1,350万円ほどの資金が必要な計算です。
ケースにより様々なので、一つの例として参考にしましょう。
ケースにより様々なので、一つの例として参考にしましょう。
美容室・理容室の開業にかかる費用の内訳
物件取得費
美容室・理容室開業において、まず必要になるのが物件取得費です。これには、敷金や礼金、そして不動産会社への仲介手数料が含まれます。物件の立地や広さにより変動しますが、開業するエリアや条件に応じて数十万円から数百万円がかかることが一般的です。立地によって集客が大きく変わることもあるため、物件選びを慎重に行うことが重要です。
内外装工事費
店舗の内外装工事には、店舗の規模やデザイン、導入する設備によって大きく費用が変わります。例えば、独自のこだわったデザインの内装や、特別な設備を導入する場合、費用が増加します。数百万円程度が予算として見込まれることが多いです。
設備機器
美容室・理容室に欠かせないのが設備機器です。スタイリングチェア、シャンプー台、促進器など、日々の施術で必要な機器を揃えるために、数百万円の費用がかかります。
材料代
美容室・理容室で使用するカラー剤やトリートメント、タオルなども開業時に揃えておく必要があります。初期の材料代は数十万円程度が見込まれます。
雑費(家電等)
日々のサロン業務を支える家電や備品も必要です。例えば、洗濯機や冷蔵庫などの家電製品、タブレットやパソコンなどのデジタルデバイスも揃えて置く必要があるでしょう。数十万円程度が目安です。
広告宣伝費
集客を目的とした広告宣伝費の確保も必要です。名刺やリーフレットの作成、ホームページ制作、SNS運用、インターネット広告など、サロンの認知度を上げるための施策が必要です。特に、開業初期は顧客獲得に力を入れるために10万円以上の予算を見込むことが一般的です。
運転資金(手許現金)
開業後すぐに安定した売上を確保できるとは限らないため、運転資金はしっかりと確保しておくことが重要です。家賃や光熱費、人件費など、毎月の経費をカバーするために現金を準備しておくことが理想的です。この金額は、規模によって大きく異なりますが、100万〜200万円を見込んでおくのがよいでしょう。
開業資金の調達方法
美容室・理容室の開業には資金が必要ですが、その調達方法は主に4つあります。自己資金、融資、設備機器のリース・クレジット、そして補助金・助成金の活用です。それぞれの方法について詳しく解説していきます。
自己資金
自己資金とは、自分自身の貯金や親族からの支援を受けて調達する資金のことです。また、金融機関から融資を受ける際も、自己資金の割合が多いほど信頼性が高まり、審査が通りやすくなる傾向があります。開業を思い立ったら、計画的な自己資金づくりをしていきましょう。
タカラベルモントでは「ユメイク」という積立購入システムを提供しています。ユメイクに毎月一定額を積み立てて一定期間運用することで、サロンの設備購入などに使えるサービス額が付与されるうえ、日本政策金融公庫の借入の際その積立実績は自己資金として認められます。ぜひご検討ください。
→積立購入システム YUMEIKU(ユメイク)
タカラベルモントでは「ユメイク」という積立購入システムを提供しています。ユメイクに毎月一定額を積み立てて一定期間運用することで、サロンの設備購入などに使えるサービス額が付与されるうえ、日本政策金融公庫の借入の際その積立実績は自己資金として認められます。ぜひご検討ください。
→積立購入システム YUMEIKU(ユメイク)
融資を受ける
自己資金だけでは開業資金を賄いきれない場合、多くの方が融資を活用します。融資の主な種類としては、日本政策金融公庫(公庫)や地方銀行(地銀)・信用金庫などの金融機関が挙げられます。また、自治体が提供する制度融資も有効です。
日本政策金融公庫(公庫) | 日本政策金融公庫は、個人や中小企業向けの融資を積極的に行っており、美容室・理容室の開業資金が必要な場合にも適しています。公庫は特に新規事業者向けの融資に強く、自己資金が少ない場合でも比較的柔軟に対応してくれる点が大きな魅力です。 |
地方銀行(地銀)・信用金庫(信金) | 地元密着型の金融機関である地方銀行や信用金庫は、地域経済を支える役割を担っており、管轄地域内で美容室・理容室を開業する場合は融資の可能性が高まります。地域に根ざした事業計画があると、融資が受けやすくなることがあります。 |
融資制度 | 自治体が運営する制度融資は、地方自治体、信用保証協会、金融機関による三者協調で融資を支援するものです。自治体によって異なりますが、支払う利子の一部を自治体が負担してくれる等のメリットがあります。地域ごとに条件や枠が異なるため、自治体の制度融資の情報を確認し、活用しましょう。 |
リース・クレジット | リースは、設備機器を借りて月々のリース料を支払う方式で、初期投資を抑えながら設備を導入することができます。クレジットは、設備を分割払いで購入する方式で、完済後は設備が購入者の所有物になります。どちらも商品の購入にかかる初期投資額を軽減できるメリットがあります。 |
補助金・助成金を活用する
補助金や助成金は、返済不要の資金であり、申請することで費用を大きく削減できる場合があります。これらの支援は、主に国や地方自治体、各種機関によって提供されており、事業の種類や規模、地域によって様々な種類のものが存在します。
補助金 | 補助金は、事業を拡大したり、設備投資を行う際に支給されることが多く、募集時期や内容は毎年異なります。例えば、「小規模事業者持続化補助金」などが代表的なもので、店舗の設備や広告宣伝費に使用できるケースがあります。 |
助成金 | 助成金は、主に雇用や人材育成に関する条件を満たした場合に支給されることが多く、特に雇用促進や研修費用に対して支給される「キャリアアップ助成金」などが代表的です。美容室・理容室でスタッフを雇う場合には、こうした助成金の活用が可能です。 |
自治体によって提供される補助金や助成金は異なるため、開業する地域の自治体ホームページを定期的に確認し、適切なタイミングで申請できるように準備しましょう。
おすすめの借入先と借入額の目安
美容室・理容室の開業に際して、必要な資金を調達するための借入先選びは非常に重要です。ここでは、美容室・理容室開業に向けた資金調達のおすすめの借入先と、借入額の目安について解説します。
一般的な借り入れの方法
美容室・理容室の開業資金調達において、最も利用されるのが「日本政策金融公庫(公庫)」からの融資です。公庫は、国が100%出資する金融機関であり、新規事業者や個人事業主も対象とした融資を提供しています。公庫の融資は、美容室・理容室のような開業資金が必要なビジネスに対して柔軟であり、自己資金が限られている場合でも積極的に支援してくれる点が大きなメリットです。
公庫の融資は比較的審査基準が明確で、新規開業を支援する姿勢が強いため、多くの美容師・理容師が開業資金を調達する際に利用しています。また、融資金額も新規事業者向けとしては十分な範囲で、低金利の融資を受けられる点が魅力です。
さらに、融資の申し込みにあたっては「創業計画書」などの必要書類が求められ、具体的な事業計画や収益見込みを提示することが求められます。
公庫の融資は比較的審査基準が明確で、新規開業を支援する姿勢が強いため、多くの美容師・理容師が開業資金を調達する際に利用しています。また、融資金額も新規事業者向けとしては十分な範囲で、低金利の融資を受けられる点が魅力です。
さらに、融資の申し込みにあたっては「創業計画書」などの必要書類が求められ、具体的な事業計画や収益見込みを提示することが求められます。
自己資金の目安は?
日本政策金融公庫が実施した調査(「新規開業実態調査」)によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均で2割程度となっています。自己資金は融資審査の重要な要素の一つですが、それ以上に創業計画全体がしっかりしているかが重要になります。計画的な自己資金づくりとともに、創業計画を綿密に練りましょう。
融資が完了するまでの流れ
独立することで、働き方を自分のライフスタイルに合わせて自由に設計できる点も大きなメリットです。
例えば、家族との時間を大切にしたい方は営業時間を調整したり、自由なタイミングで休暇を取ることが可能です。また、仕事に没頭したい時期には、予約枠を増やして収入を伸ばすこともできます。
これにより、プライベートと仕事のバランスを自分のペースで保ちながら、充実した生活を送ることができるようになります。
例えば、家族との時間を大切にしたい方は営業時間を調整したり、自由なタイミングで休暇を取ることが可能です。また、仕事に没頭したい時期には、予約枠を増やして収入を伸ばすこともできます。
これにより、プライベートと仕事のバランスを自分のペースで保ちながら、充実した生活を送ることができるようになります。
美容室・理容室の開業に向けて融資を受けるには、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは、融資が完了するまでの具体的な流れについて解説します。
1.創業計画書他、申込必要書類の入手と作成
まず、融資を申し込むためには、必要な書類を用意することが最初のステップです。特に重要なのが「創業計画書」です。創業計画書には、開業する美容室・理容室のコンセプト、ターゲット層、提供するサービス、売上予測、収支計画など、ビジネスの詳細を記載します。この計画書は、融資審査において非常に重要な役割を果たすため、丁寧に作成することが求められます。
また、その他の必要書類としては、身分証明書や住民票、納税証明書、自己資金証明書(通帳のコピーなど)が一般的です。融資を受ける先の金融機関によって、要求される書類が異なることがあるため、事前に確認して準備しましょう。
また、その他の必要書類としては、身分証明書や住民票、納税証明書、自己資金証明書(通帳のコピーなど)が一般的です。融資を受ける先の金融機関によって、要求される書類が異なることがあるため、事前に確認して準備しましょう。
2.融資の申込を行う
書類が揃ったら、次に融資の申し込みを行います。申し込みは、金融機関の窓口やオンラインで行うことができます。申込書に必要事項を記入し、創業計画書や他の必要書類を添付して提出します。
この段階で、担当者による初期の審査が行われ、書類に不備がないかや、計画が現実的かどうかがチェックされます。スムーズに審査が進むよう、書類をしっかり整えておくことが大切です。
この段階で、担当者による初期の審査が行われ、書類に不備がないかや、計画が現実的かどうかがチェックされます。スムーズに審査が進むよう、書類をしっかり整えておくことが大切です。
3.担当者との面談
書類審査が通過すると、次は金融機関の担当者との面談が行われます。この面談では、創業計画書の内容を基に、ビジネスの具体的な計画や運営の見通しについて詳しく話し合います。
面談の際には、創業計画書で記載した内容に基づいて、事業の展望や収益見込み、リスクへの対策について自信を持って説明できるように準備しておくことが重要です。また、担当者の質問に対しても、柔軟に対応できるようにしておきましょう。
面談の際には、創業計画書で記載した内容に基づいて、事業の展望や収益見込み、リスクへの対策について自信を持って説明できるように準備しておくことが重要です。また、担当者の質問に対しても、柔軟に対応できるようにしておきましょう。
4.融資の決定
面談が終了すると、金融機関内で最終的な融資の審査が行われます。この審査では、書類の内容や面談の結果に基づき、融資が可能かどうかが判断されます。審査にかかる期間は金融機関によって異なりますが、通常2週間から1ヶ月程度です。
審査の結果、融資が承認されると、融資額や返済条件などの詳細が通知されます。
審査の結果、融資が承認されると、融資額や返済条件などの詳細が通知されます。
5.融資契約手続き
融資が承認されたら、次に融資契約の手続きを進めます。契約書に署名・押印を行い、融資に関する条件(返済期間、金利、返済方法など)を確認したうえで、正式に契約が成立します。この契約の際には、金融機関が指定する保証人や担保の設定が求められる場合もありますので、条件をよく確認しましょう。
6.着金
融資契約が完了すると、融資金が指定の口座に振り込まれます。これが「着金」と呼ばれるプロセスです。融資金が着金されたら、すぐに必要な資金を運転資金や開業準備に使用することが可能です。着金までの期間は、契約完了から数日以内が一般的です。
7.その後返済
融資を受けた後は、返済が始まります。通常は、毎月一定の金額を決まった期日に返済していきます。無理のない返済計画を立て、返済スケジュールに従って遅れず返済することが重要です。また、返済の途中で収入が増加した場合など、繰上げ返済により、利息負担を軽減することも可能です。
美容室・理容室の開業支援ならタカラベルモント
タカラベルモントでは4000軒を超える開業支援実績から開業者の方に合わせたサポートを行っております。
資金計画のみならず、事業計画からメニュー作り、工事に関することなど幅広くサポートさせていただきます。
資金計画のみならず、事業計画からメニュー作り、工事に関することなど幅広くサポートさせていただきます。
タカラベルモントで支援した事例紹介
まとめ
美容室や理容室の開業には、物件取得費や内外装工事費、設備機器費用、運転資金など、多岐にわたる費用が必要です。規模や立地、事業計画によって大きく費用が変動します。また、開業資金の調達方法には、自己資金や融資、補助金・助成金の活用などがあり、計画的に資金を確保することが大切です。
開業を成功させるためには、事前にしっかりとした資金計画を立て、資金調達の方法も含めて準備を進めましょう。
開業を成功させるためには、事前にしっかりとした資金計画を立て、資金調達の方法も含めて準備を進めましょう。