スタッフに選ばれる職場環境へ
“自動化”でサロンの働き方改革を推進
「カリスマ美容師」というフレーズが流行し、美容業界が脚光を浴びていたのも今は昔。ここ10年ほどで市場環境は大きく変化し、サロン経営者は慢性的な人手不足に悩まされています。なぜ、このような状況になってしまったのでしょうか。理美容業界が抱える課題を分析し、解決策を探ってみました。
背景
美容師はなぜ減少しているのでしょうか?
過去に実施した調査(「美容師の“働く環境”調査」2018.12 タカラベルモント調査)の結果に、人手不足の原因が浮き彫りになっています
元美容師300人に聞く。
職場環境で改善が望まれる点
元美容師300人に聞く。
労働環境が改善されたら、また美容師に戻りたいですか?
課題は「時間」にあった!
人材不足を解決したいなら「労働時間の改善」が必要
事例で読み解く
サロン業務の“自動化”
“自動化”による業務効率化の一例として、オートシャンプーを導入した成功例を紹介します。
導入前
ドライとシャンプーに費やされる時間
導入効果
顧客1人あたり約20分の効率化を実現
カラー1人90分の場合・・・
オートシャンプー導入の現状
4年間で約5倍という驚異の伸長率が、たしかな効果を証明しています。
オートシャンプーの導入台数
導入サロン様にアンケート
オートシャンプー導入の動機(N=130)
「効率化だけでなく、スタッフの身体的負担も軽減!」
“自動化”を導入したサロンの声
オートシャンプーやドライマシンの導入で、実際に業務効率化を実現したサロンの実例をご紹介!
2人の子どもを育てながら、
限られた時間で入客数をアップ!
株式会社 牛若丸
- スタイリスト
- 武士 里美
牛若丸の離職率は、わずか4%。この数字は平均離職率50%といわれる美容業界において、異例ともいえる。グレートカンパニーアワード2018(船井財団主催)では、「働く社員が誇りを感じるいい会社」部門にノミネート。その背景にあるのは、社員のやる気と働きがいを引き出す、人を大切にするサロン経営だ。現在、牛若丸では約30名の子育て中のスタイリストが活躍している。勤続18年という武士里見さんも、産休・育休を経てサロンに復帰した一人だ。勤務は平日の9時~16時。「独身の時はバリバリ働いていましたが、環境が変わって、子どもとの時間も大切にしたい。今では、限られた時間の中で一人でもたくさんのお客様に喜んでもらえるような仕事がしたいと考えるようになりました」。
離職率わずか4%。みんなが長く働けるサロンの秘密とは?
スタッフ全員に、活躍できる場をつくる
そんな女性スタイリストの想いを支えているのが、ケアドライだ。「私たちの店舗は、全員が子育て中のスタイリスト。アシスタントがいないため、予約なしでご来店いただいた方の対応ができずにお断りしてしまうことも多く、申し訳なく思っていました。ケアドライを導入してから、時間と余裕が生まれて、対応できるお客様の数が増えたんです。先日も、急きょ親子連れのお二人をカットすることになったのですが、お母さんにケアドライを提供している間、お子さんのカットに専念できて、本当に助かりましたね」。ケアドライがあることで、働く時間を増やすことなく入客数を増やせるようになった。さらに、お客様の満足度アップという面でも、ケアドライが一役買っているという。「髪の中に水分を残したまま乾くから、仕上がりがしっとりさらさらなんです。感動されているお客様もいました。あと、ぽかぽかして気持ち良いとケアドライのひとときを楽しんでくださる方もいます」。ママさんスタイリストたちがいきいきと働くサロンに、さらなる魅力が加わった。
人手不足は理美容業界だけの話ではない!
急速に拡大する“自動化”
少子高齢化による労働人口減少の影響で、さまざまな業界が人手不足に悩んでいます。今後、ますます深刻化する人材難に備え、各業界で“自動化”の流れが加速。特に、現在すでに人材不足が深刻化しているサービス業、医療・福祉関連業界では“自動化”への取り組みが急務となっています。
他業界の事例
飲食業・ホテル業 その他
2018年はサービス業の“自動化元年”。人手不足の解消、業務の効率化を目的に、さまざまシーンで“自動化”が拡大しています。
サービス業の“自動化元年”と言われた昨年(2018年)
セルフレジ
(レジの自動化)
自動調理
受付ロボット
(受付の自動化)
無人店舗
人出不足の解消、効率化を目的に“自動化”が拡大
美容業界は遅れている!?
発想を転換して新しい価値を創造するとき!
IT技術は私たちの生活に深く入り込み、もはや切り離せないものとなっています。ビジネスシーンでも自動化、効率化が推進され、働き手だけでなく、消費者の意識も大きく変化。スマホやパソコンから予約できないサロンや病院は選択肢からはずれる、そんな時代がもう来ています。
日本全体で“自動化”や“効率化”が進むいま、
働き手だけでなく、消費者の意識も変化
「価値観の変化」が
働き方改革を後押し