Column
サロン開業コラム
理容室・美容室の開業や改装を計画するとき、気になるのが「内装にどれだけお金がかかるのか、どのような内容があるのか」という点ではないでしょうか。
お客様の快適性と同時に技術者の使い勝手の良さも求められるサロン空間では、緻密に検討すべき工事項目が多く、坪単価だけで予算を組むと想定外の追加費用が発生しがちです。
この記事では内装工事を項目別に分解し、内装工事の全体像を解説します。これからサロンづくりに臨む方は、ぜひ本記事を参考に、理想のサロン空間をつくるための内装工事のヒントにしてください。
お客様の快適性と同時に技術者の使い勝手の良さも求められるサロン空間では、緻密に検討すべき工事項目が多く、坪単価だけで予算を組むと想定外の追加費用が発生しがちです。
この記事では内装工事を項目別に分解し、内装工事の全体像を解説します。これからサロンづくりに臨む方は、ぜひ本記事を参考に、理想のサロン空間をつくるための内装工事のヒントにしてください。
目次
理容室・美容室の内装工事の費用の内訳は？
理容室・美容室の内装工事費は「なぜその工事が必要なのか」を理解しておくことで、設計段階から優先順位を付けやすくなり、結果としてお客様にとっても技術者にとっても快適なサロン空間づくりに繋がります。以下では代表的な工事項目について、「どんな作業を行い、なぜ必要なのか」を解説します。
電気設備工事
ドライヤーや促進器、電動シャンプー台、照明、エアコンなど、高い電力を消費する機器が同時稼働するサロンでは電気設備の設計と施工が必須です。容量や配線が不十分だとブレーカー落ちや機器故障を招き、安全面にも影響します。また、将来メニューが増えて機器を追加する際に、あらかじめ余裕回路を確保しておけば将来の備えとなります。
水道設備工事
シャンプー台、ボイラーやスタッフ用シンクなどで大量の温水を使用するため、給水・給湯管をサロン仕様に最適化する工事が必要です。設備がともなっていないと給湯温度や水圧が安定せず、サロンワークの大きなストレスになりかねません。
空調・換気設備工事
季節が変化する中でも常に快適な室温をコントロールする空調設備は、サロン空間に必須となります。
代表的な設備にエアコンがあります。特に理容室・美容室はドライヤーやシャンプー台等で温度が上がりやすい環境のため、慎重な空調設備計画が求められます。
また、薬剤等の臭気や新鮮な空気の入替のための換気設備も必須です。代表的な設備に換気扇があります。換気は特に保健所検査で必ず問われる項目でもあり、充分な検討が必要です。
代表的な設備にエアコンがあります。特に理容室・美容室はドライヤーやシャンプー台等で温度が上がりやすい環境のため、慎重な空調設備計画が求められます。
また、薬剤等の臭気や新鮮な空気の入替のための換気設備も必須です。代表的な設備に換気扇があります。換気は特に保健所検査で必ず問われる項目でもあり、充分な検討が必要です。
家具工事
受付カウンター、セット面パーティション、収納什器といった造作家具を製作、設置する工事です。動線に合わせたオーダー造作は見栄えと機能性を高めますが、費用が掛かるため、見える部分だけ造作、バックヤードは既製品という取捨選択もアイデアの一つです。
サイン工事
サイン工事はサロンのロゴや店名を掲示する工事です。通行人からの視認性を高めることはもちろん、ブランドイメージを印象付けるうえでも重要な役割を担います。
その他の工事
その他にもガラス工事・塗装工事・木工事・建具工事・ファサード工事・防災工事・撤去工事（アスベスト）など、サロンの“見た目”と“使い勝手”を決める仕上げ工程があります。
ガラス工事は外壁や区画にガラスを取り付けて採光や視認性をよくするといった作業で、塗装工事は壁や天井の色や質感を整える工程です。
木工事は床上げの際の下地軸づくりや壁を立てる際の下地工事などがあります。
建具工事はドア・引き戸・パーテーションなど開口部を製作し使い勝手を整える工事で、ファサード工事は、サロンの外観や入り口をつくる工事です。例えばシャッターのみで入り口ドアが無い物件の場合、入り口ドア含む外観面の工事も必要になります。
防災工事は火災報知機・誘導灯・非常口サインなどを設置する作業で、消防法の基準に則った設備を整備しておく必要があります。
撤去工事では、前テナントの内装を解体してスケルトン状態に戻す作業のほか、古い建物の場合はアスベスト（石綿）含有建材が使用されているケースもあります。アスベストは吸引による健康被害のリスクがあるため、発見された場合は専門業者による安全かつ法令に基づいた除去・処理が必要です。
ガラス工事は外壁や区画にガラスを取り付けて採光や視認性をよくするといった作業で、塗装工事は壁や天井の色や質感を整える工程です。
木工事は床上げの際の下地軸づくりや壁を立てる際の下地工事などがあります。
建具工事はドア・引き戸・パーテーションなど開口部を製作し使い勝手を整える工事で、ファサード工事は、サロンの外観や入り口をつくる工事です。例えばシャッターのみで入り口ドアが無い物件の場合、入り口ドア含む外観面の工事も必要になります。
防災工事は火災報知機・誘導灯・非常口サインなどを設置する作業で、消防法の基準に則った設備を整備しておく必要があります。
撤去工事では、前テナントの内装を解体してスケルトン状態に戻す作業のほか、古い建物の場合はアスベスト（石綿）含有建材が使用されているケースもあります。アスベストは吸引による健康被害のリスクがあるため、発見された場合は専門業者による安全かつ法令に基づいた除去・処理が必要です。
理容室・美容室の内装工事で大事にするポイント
内装工事を成功させるためには、サロンの運営方針やコンセプトに合わせた内装計画を考えることがおすすめです。ここではそのポイントを整理します。
お店のコンセプトを明確にして、内装の判断軸を明確にすることが重要
まず「サロンでどんな時間を過ごしてほしいか」をはっきりさせることが、内装で迷わないための第一歩です。たとえば、予約制でゆったり過ごしてもらう小規模サロンなら席数を絞り、半個室や温かみのある素材へのこだわりを優先し、反対に、気軽に入りやすい価格帯で回転率を重視するなら、席数を多めに配置し、お手入れしやすい床材や照明を選んだ方が継続的な運営が可能になります。このように「お客さまに提供したい体験」を言語化して設計・施工会社と共有しておくことで、工事項目の優先順位が明確になり、スムーズな打ち合わせや適切なサロン空間づくりに繋がります。
具体的なチェックポイント例
物件状況の把握
入居したい物件の状況を把握するための代表的な項目として、「広さ」「状態」「設備」があります。
「広さ」は、必要なセット面やシャンプー台の台数がレイアウト可能なのかどうかを確認しましょう。
「状態」は、完全にスケルトンなのか、残置物があるのか、事務所のような状態なのか、理容室・美容室の居抜きなのか、入り口のドアはあるのか、シャッターのみなのかといった空間の状態を確認します。
「設備」は、電気・水道・ガス・空調・換気といったいわゆるインフラです。
いずれにしても、物件の現状からありたいサロン空間に変えるために内装的に必要な項目が「内装工事」であり「内装工事費用」という事になります。
意外と見落としがちな電気工事・照明器具・空調や換気についても更に詳しく掘り下げます。
「広さ」は、必要なセット面やシャンプー台の台数がレイアウト可能なのかどうかを確認しましょう。
「状態」は、完全にスケルトンなのか、残置物があるのか、事務所のような状態なのか、理容室・美容室の居抜きなのか、入り口のドアはあるのか、シャッターのみなのかといった空間の状態を確認します。
「設備」は、電気・水道・ガス・空調・換気といったいわゆるインフラです。
いずれにしても、物件の現状からありたいサロン空間に変えるために内装的に必要な項目が「内装工事」であり「内装工事費用」という事になります。
意外と見落としがちな電気工事・照明器具・空調や換気についても更に詳しく掘り下げます。
電気工事
ドライヤーの同時使用台数や、促進器の使用台数、それらに伴う適切な空調設備といった理容室・美容室ならではのものの他、各種充電や加湿器、洗濯機や冷蔵庫など、多くの電気製品を使用することになるので、緻密な計画と工事が必要になります。
どのような電気製品を使用したいか、あらかじめ細かくリストアップしておくとよいでしょう。
どのような電気製品を使用したいか、あらかじめ細かくリストアップしておくとよいでしょう。
照明器具
「お客さまにどんな気分で過ごしてもらいたいか」に合わせて照明を選定するのがよいでしょう。
たとえば落ち着いた雰囲気をつくりたいなら、オレンジがかった柔らかな光でまとめるのがよいでしょう。逆に明るく開放的なイメージをめざすなら、天井に白い光のダウンライトを均一に配置して、影をつくらずスッキリ見せるのも選択肢の一つです。
一方で、技術者目線も重要です。ヘアカラーの色味がしっかり見える、撮影ポイントでの照明のこだわりなど、照明プランはとても奥が深い分野の一つです。
不十分な照明では作業に支障をきたすこともあるので、お客様に過ごしていただきたい雰囲気も含めて、あらかじめ優先順位をまとめておくとよいでしょう。
たとえば落ち着いた雰囲気をつくりたいなら、オレンジがかった柔らかな光でまとめるのがよいでしょう。逆に明るく開放的なイメージをめざすなら、天井に白い光のダウンライトを均一に配置して、影をつくらずスッキリ見せるのも選択肢の一つです。
一方で、技術者目線も重要です。ヘアカラーの色味がしっかり見える、撮影ポイントでの照明のこだわりなど、照明プランはとても奥が深い分野の一つです。
不十分な照明では作業に支障をきたすこともあるので、お客様に過ごしていただきたい雰囲気も含めて、あらかじめ優先順位をまとめておくとよいでしょう。
空調や換気
サロンで長く過ごしてもらうには「暑すぎず寒すぎず」を保つことが最重要です。
客席が窓の多い物件や日当たりのよい場所なら、少し余裕のあるエアコンを選んでおくと真夏・真冬でも快適に保てます。
一方、小規模サロンや断熱性の高い建物なら家庭用エアコンでまかなえる場合もあり、その分の予算を内装や設備に回せます。また、薬剤のにおいが気になるメニューが多いなら充分な数の換気扇を用意するなどの計画が必要です。
空調や換気は目には見えませんが、お客様と技術者の五感に直接影響を与える大事なポイントの一つです。
お客様の満足度や技術者の働きやすさに直結する項目なので、慎重に計画しましょう。
客席が窓の多い物件や日当たりのよい場所なら、少し余裕のあるエアコンを選んでおくと真夏・真冬でも快適に保てます。
一方、小規模サロンや断熱性の高い建物なら家庭用エアコンでまかなえる場合もあり、その分の予算を内装や設備に回せます。また、薬剤のにおいが気になるメニューが多いなら充分な数の換気扇を用意するなどの計画が必要です。
空調や換気は目には見えませんが、お客様と技術者の五感に直接影響を与える大事なポイントの一つです。
お客様の満足度や技術者の働きやすさに直結する項目なので、慎重に計画しましょう。
サロン開業専門のプロがマンツーマンで対応します。お気軽にお問い合わせください
理・理容室・美容室の内装工事の費用のシミュレーション例
ここでは「10坪・スケルトン物件」という想定で費用配分の一例を示しています。
| 項目事項 | シミュレーション例 |
|---|---|
| 電気設備工事 | 90万～120万 |
| 水道設備工事 | 70万～100万 |
| 空調設備工事 | 80万～110万 |
| 家具工事 | 50万～100万 |
| その他の工事 （ガラス工事・塗装工事・木工事・サイン工事・建具工事・ファサード工事・防災工事・撤去工事など） |
180万～370万 |
| 合計 | 470万～800万 |
しかし、上記はあくまでシミュレーション例にすぎません。また、席数やシャンプー台の台数、素材グレード、必要な工事項目のボリュームによって総額も比率も大きく変わるため、「坪単価×面積」でざっくり計算するのも危険です。
実際には物件の条件やメニュー構成を踏まえ、電気・水道・空調などの必要設備やこだわりたい項目を、優先順位をつけてシミュレーションし、自店に合った費用計画を立てることが大切です。
実際には物件の条件やメニュー構成を踏まえ、電気・水道・空調などの必要設備やこだわりたい項目を、優先順位をつけてシミュレーションし、自店に合った費用計画を立てることが大切です。
タカラベルモントで支援した理容室・美容室の内装例
タカラベルモントでは、美容業界での長年の実績を活かし、開業支援をトータルにサポートしています。店舗設計や設備の提供だけでなく、届出や行政手続きについてもご相談いただけます。理・理容室・美容室開業の準備に関して不明点がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。専門スタッフが一人ひとりに合わせて、的確なアドバイスをご提供いたします。
売上や利益だけでなく、手元にある現金の流れを把握することが資金ショート防止の鍵です。
キャッシュフロー表を使えば、現金の入出金や残高が見える化され、将来の資金不足を事前に予測できます。
日々の売上金額だけではなく、現金での入金やキャッシュレス決済の入金分という、現金が入るスケジュール管理、各種支払いの現金が出るスケジュール管理をしっかり行い、現金ベースでの管理を徹底する事が重要です。
キャッシュフロー表を使えば、現金の入出金や残高が見える化され、将来の資金不足を事前に予測できます。
日々の売上金額だけではなく、現金での入金やキャッシュレス決済の入金分という、現金が入るスケジュール管理、各種支払いの現金が出るスケジュール管理をしっかり行い、現金ベースでの管理を徹底する事が重要です。
理容室・美容室の開業支援ならタカラベルモント
理容室・美容室の開業支援なら、サポート実績豊富なタカラベルモントにお任せください！
タカラベルモントは年間400件、累計4000件の開業サポートの実績があり、コンセプト・メニュー・資金といった構想づくりから、テナント探し・サロンデザイン・広告などの具体的アクションまでを一貫してサポートいたします。
「なにから手を付ければいいかわからない。」
「やりたい事はイメージしてるがまとまらない。」
など開業に関わる悩みは人それぞれです。
タカラベルモントは一人一人の状況や課題に合わせた適切な支援を行い、リスクを減らし成功確率を高める開業の支援をいたします。
数年後の計画や将来に向けたご相談も多くいただいておりますので、理容室・美容室の開業をお考えならぜひタカラベルモントにご相談ください！
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数年後の計画や将来に向けたご相談も多くいただいておりますので、理容室・美容室の開業をお考えならぜひタカラベルモントにご相談ください！
まとめ
理容室・美容室の内装工事では、お客様の快適性と同時に技術者の使い勝手の良さも求められ、緻密に検討すべき工事項目が多くなります。費用計画では坪単価だけで判断せず、自店の席数・メニュー構成・物件条件を踏まえて個別にシミュレーションすることが重要です。
ぜひこの記事を参考に、ご自身のサロンに最適な内装計画を立ててみてください。
ぜひこの記事を参考に、ご自身のサロンに最適な内装計画を立ててみてください。
この記事の監修者
タカラベルモント株式会社 理美容サロン開業支援担当
今里 公彦
化粧品の営業を経て、現在はサロンの開業支援に従事。
主に西日本エリアで、多くの理美容サロンの開業をサポートしている。
今里 公彦
化粧品の営業を経て、現在はサロンの開業支援に従事。
主に西日本エリアで、多くの理美容サロンの開業をサポートしている。
監修協力
タカラスペースデザイン株式会社
理美容サロン、エステサロンのほか、医療クリニック、歯科医院、化粧品店舗など「美と健康」という人間の根幹に関わる重要な分野にフォーカスし、最新の空間デザインを提案します。
https://www.takara-s-d.com/
理美容サロン、エステサロンのほか、医療クリニック、歯科医院、化粧品店舗など「美と健康」という人間の根幹に関わる重要な分野にフォーカスし、最新の空間デザインを提案します。
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