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サロン開業コラム

美容室・理容室にキャッシュレスは必須!最新データで見る利用者の本音と導入準備のポイント

美容室・理容室にキャッシュレスは必須!最新データで見る利用者の本音と導入準備のポイント
美容室・理容室の開業準備で意外と軽視されがちなのが「キャッシュレス決済」の準備です。
しかし今の利用者にとっては、キャッシュレスは“便利”ではなく“あって当たり前”のサービスです。調査データでも、キャッシュレスがないと不満を感じる人が約半数を占めています。
本記事では、美容室・理容室にキャッシュレスを導入すべき理由をデータとともに紹介し、開業時の導入手順や注意点を解説します。

データから見るキャッシュレスの“当たり前化”

データから見るキャッシュレスの“当たり前化” データから見るキャッシュレスの“当たり前化”
キャッシュレス決済は、利用者の間で「あるのが当然」と認識されるまでに普及しています。
ここでは調査データを基に、導入が求められる理由を数字で確認していきましょう。

33%が「キャッシュレスはあって当たり前」と回答

タカラベルモントの調査によると、、33.3%の人がキャッシュレスは“あって当たり前”と回答しました。
これは、美容室や理容室にとって“必須”と感じている層が3人に1人いることを意味します。

20%以上が「ないと不満」と回答=半数以上が導入を期待

同調査では、20.7%が「キャッシュレスがないと不満」と回答しています。
「あって当たり前」と答えた層と合わせると、過半数の人がキャッシュレス未導入に否定的な印象を持っていることになります。
現金のみの対応では、顧客の不満足につながってしまうリスクがあると考えられるでしょう。

「キャッシュレスは必須機能」と評価

タカラベルモントの調査に基づく分析では、キャッシュレス決済は「当たり前属性」に分類されています。
つまり、導入されていれば評価されるのではなく、導入されていないと不満につながるサービスという位置づけです。
オンライン予約と並んで重要度の高い機能とされ、美容室・理容室の開業には欠かせない準備といえるでしょう。

美容室・理容室にキャッシュレスを導入するメリット

美容室・理容室にキャッシュレスを導入するメリット 美容室・理容室にキャッシュレスを導入するメリット
キャッシュレス決済を導入すると、サロンの運営にさまざまな効果があります。
ここでは、顧客満足度の向上や業務効率化、集客へのプラス効果など、経営面でのメリットを詳しく見ていきましょう。

会計がスムーズになり顧客満足度が向上

キャッシュレスを導入すれば、現金の受け渡しが不要になり、会計処理にかかる時間を短縮できます。
混雑する時間帯でも支払いがスムーズに進み、顧客は「支払いが早くて快適」と感じるはずです。小さな時間の差でも顧客満足度に直結し、再来店の理由にもなります。
快適な支払い体験は、サロン全体の印象を高める大切なポイントといえるでしょう。

現金管理の手間やトラブルを削減できる

現金を扱う場合には、数え間違い、釣り銭不足、盗難などのリスクが常に存在します。
キャッシュレスならこうしたトラブルを大幅に減らせて、売上集計やレジ締めも自動化されるためスタッフの負担が軽減されます。余計な手間を省くことで、施術や接客に集中できる環境が整うのです。
安全で効率的な店舗運営につながる点は、導入の大きなメリットといえるでしょう。

リピート率・新規集客のチャンス拡大

キャッシュレス対応の有無は、顧客が店舗を選ぶ基準のひとつになっています。
導入しているサロンは「便利で安心」と評価されやすく、リピート率向上につながります。逆に未対応だと「不便だからなんとかしてほしい」と思われる恐れもあります。
また、多様な決済方法に対応することで幅広い年齢層を取り込め、新規集客のチャンスが広がるでしょう。
 

美容室・理容室開業でキャッシュレス決債の導入手順

管理美容師・管理理容師を取得する際の注意点 管理美容師・管理理容師を取得する際の注意点
キャッシュレスは導入するだけでなく、開業準備の段階から計画的に組み込むことが重要です。
ここでは、導入手順を3つのステップに分けて紹介します。

導入する端末や決済サービスの選定を早めに行う

キャッシュレスにはクレジットカード、QRコード、電子マネーなど多様な方法があり、それぞれに対応する端末やサービスが必要です。
ターゲットとする顧客層やサロンの方針に合わせて、どの決済を導入するかを早めに決めておきましょう。
比較検討を怠ると開業直前に慌てることになりかねません。

導入費用や手数料を事業計画に織り込む

キャッシュレス決済には端末代や月額料金、決済手数料が発生します。導入費用や手数料などの細かい費用を見落とすと、開業後の利益率に影響します。
事業計画の段階で織り込み、収支のバランスを確認しておくことが大切です。
費用を正しく把握しておけば、無理のない経営をスタートできるでしょう。

補助金を活用できないか確認する

国や自治体では、キャッシュレス導入を支援する補助金やキャンペーンを実施している場合があります。ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
タイミング次第では初期費用を大きく抑えられるため、必ず情報収集をしておきましょう。
補助金の対象条件や申請期限もあるので、開業準備の早い段階から確認することをおすすめします。

美容室・理容室で使われる主なキャッシュレス決済の種類

美容室・理容室で使われる主なキャッシュレス決済の種類 美容室・理容室で使われる主なキャッシュレス決済の種類
 キャッシュレス決済といっても種類はさまざまです。ここでは、美容室や理容室で導入される代表的な決済方法を紹介します。
それぞれの特徴を理解して、自店のターゲット層に合った方法を選びましょう。

クレジットカード(安心感・利用率が高い)

クレジットカードは最も普及している決済方法で、幅広い世代のお客様に利用されています。
大きな特徴は「安心感」と「信頼感」で、利用者が慣れ親しんでいるため抵抗がありません。高額メニューや美容機器(ドライヤー、アイロンなど)、店販商品購入複数メニューのまとめ払いにも適しており、売上アップにもつながります。
導入コストや決済手数料は発生しますが、顧客満足度の高さを考えれば欠かせない選択肢といえるでしょう。

QRコード決済(若年層中心に利用が拡大)

スマートフォンの普及により急速に広がったのがQRコード決済です。
とくに20〜30代を中心に支持されており、アプリのポイント還元や割引キャンペーンが利用者の来店動機にもなっています。サロンにとっては、若年層を中心とした新規顧客を獲得しやすいのが魅力です。
対応する決済サービスを選べば、リピート利用につながる可能性も高まるでしょう。

電子マネー(少額決済に便利)

交通系ICカードや流通系の電子マネーは、会計を数秒で終えられるスピード感が強みです。
少額決済に便利で、シャンプーやスタイリング剤といった店販商品の購入にも向いています。短時間で会計が完了するため、混雑時でもスムーズに顧客を送り出せます。
利便性を重視する顧客層に支持されやすく、導入することで店舗全体の回転率改善にも貢献するでしょう。

キャッシュレス導入で注意すべきこと

キャッシュレスは便利な一方で、導入時に押さえておくべき注意点もあります。
ここでは、利益や運営体制に関わる3つのポイントを紹介します。
 

決済手数料により、利益率が低くなることを見込む

キャッシュレス決済には3〜5%前後の手数料がかかるケースが多く、現金決済に比べて利益率が下がります。
導入する場合は価格設定や経費管理に工夫が必要です。
事業計画の段階で手数料をシミュレーションに組み込み、収益に与える影響をあらかじめ想定しておくことが重要でしょう。
 

通信環境や端末トラブルへの備え

キャッシュレスは通信環境に依存しているため、電波が不安定だったり端末が故障したりすると利用できなくなります。
会計が滞ると顧客に不安を与えるだけでなく、回転率低下にも直結します。
予備の回線やモバイルルーターを用意する、端末をこまめにメンテナンスするなど、トラブルに備えた対策を講じておくと安心です。
 

スタッフ教育と利用方法の周知

キャッシュレス端末の操作に慣れていないと、支払いに時間がかかり顧客に不便を感じさせてしまいます。
スムーズに運用するためには、スタッフ全員が決済の流れやエラー時の対応を理解していることが必要です。
導入時にマニュアルを作成したり、実際に操作練習をしたりして、誰が対応しても安心できる体制を整えておきましょう。
 

キャッシュレス導入も含めた開業支援はタカラベルモントへ

キャッシュレス導入も含めた開業支援はタカラベルモントへ キャッシュレス導入も含めた開業支援はタカラベルモントへ
美容室・理容室を開業する際には、キャッシュレス導入に加えて、物件探しや資金計画、機材の準備など多くの課題があるでしょう。タカラベルモントなら、それらをまとめて相談できる開業支援が用意されています。
専門知識を持ったスタッフが、キャッシュレス導入の準備を含め、開業準備に役立つ具体的なアドバイスが可能です。
初めての開業でも、安心して進められる体制が整っているので、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

キャッシュレス決済は、美容室・理容室にとって「あると便利」ではなく「なければ不満が出る」サービスです。調査データからも、過半数の利用者が導入を当然と考えていることがわかります。
導入しない場合、顧客の不満足つながるリスクもあるため、開業計画の段階からキャッシュレスを前提に準備を進めることが欠かせません。
費用や注意点を把握し、計画的に進めることで、顧客に選ばれるサロンづくりが実現できるでしょう。


タカラベルモント株式会社 山本 麻仁

この記事の監修者

タカラベルモント株式会社 理美容サロン開業支援担当
山本 麻仁

理美容機器の営業を経て、現在はサロンの開業支援に従事。
主に東日本エリアで、多くの理美容サロンの開業をサポートしている。

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