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先輩オーナーの声

平均単価10倍以上への挑戦—70代まではさみを握るライフプランを見据えて

maru

  • 2024年10月開業
  • 埼玉県越谷市
  • 13坪

オーナー 高久 雄太

1年前開業を意識

1年前相談スタート

OPEN!

「自然とくつろぎ」の趣向詰まった空間で、仕事終わりのカフェのようなサロンに

関東で理容サロンやカット専門店に約20年勤務した後、結婚を機に引っ越した熊谷市で本格的に「開業したい」と考え、タカラさんのサポートを受けました。第一子の誕生と時期が重なったため、最初の相談から1年ほどかけて「maru」をオープンしました。
maruは1日6組限定のマンツーマンで施術を行う理容サロンです。メンズカットをメインに、ヘッドスパやシェービングエステも組み込んだコースメニューも4種類設定しました。「自然とくつろぎ」をテーマに、お客様の日ごろの疲れを癒やせるサロンになりたいと考えています。
内装は、ナチュラルな素材感やカラーが特徴。フルフラットリクライニング対応の「ルアール」のチェアを配置し、快適にいろいろな施術が受けられる空間を心がけています。王道のバーバースタイルを次々と発信する硬派なメンズサロンといった感じでもなく、サインポールの回る昔ながらの床屋さんとも違う。私自身がリラックスできる空間が好きで、maruは自分らしさのあらわれた店になっていると思います。
例えば1日の最後に行きつけのカフェでゆっくり過ごす時間を楽しみにしている人がいるように、1・2カ月に1回でも「maruに行く日を楽しみにしている」「それまで仕事を頑張る」と思っていただけるような場所になっていけると嬉しいですね。

子どもの誕生・育児…ライフイベントと並行した開業準備はペースを配慮

実家が理容店を営んでいることもあり、これまでも独立開業を意識したタイミングはありました。今回満を持してタカラさんに開業支援を依頼したのですが、その1、2週間後に妻の妊娠が判明して…迷いもありましたが、走り始めていたので、「大丈夫!やるしかない」という思いで進めていきました。
ただ、出産準備のサポートや育児に集中する時期には開業準備を中断したりと、スケジュール調整が必要になり、最終的に開店時期も1、2カ月ずれました。柔軟にペースを調整しつつも、きめ細かくサポートし続けてくださったタカラさんに感謝しています。

ブランド価値を生むメニューづくりと価格設定が、ブレイクスルーの鍵に

開業にあたり、当初は「総合調髪で4,000円」と、平均的な理容店のメニューを想定していました。ですが支援担当者の山本さんからは「カット料金単発メニューで5,000円」「複合コースメニューでまずは、8,000円をめざし、最終ゴール目標として15,000円を目指す」と提案されました。
それまでは専門店で平均単価1,300円で月に600人ほどカットする生活を送っていました。現状の10倍以上の単価を目指すなんて、「とても信じられない話だ」と思いました。ですが提示された価格帯やメニュー内容は、理想ではあったんですよね。価格も雰囲気もとことん理想を追求するか、それともブレーキをかけるか。10カ月ぐらい葛藤しました。
山本さんからは高単価で成功している開業事例のコースメニューや、客単価別の売上や対応人数のシミュレーションといったデータを提供していただき、「どんな方向性でいくか、決断することが経営者になる第一歩」と背中も押されました。ずいぶん悩みましたが、やはり「理想の雰囲気のお店で理想的なメニュー展開をする、そんなビジョンを実現させたい」と思いました。
メニューにヘッドスパを取り入れたり、コースをつくったり、カットとシェービングを別料金にしたりといったアイデアも、自分だけでは考えつかなかったでしょう。精神的にも後押しされたおかげで、思い切ったメニュー設定を決断することができました。


事業計画・物件探しを通じて、ライフプランを大きく意識

事業計画書の作成や物件探し、現地調査の局面でも、タカラさんには大きく手助けしていただきました。
事業計画書をつくる時にはコンセプトを自分の言葉で表したり、ターゲット層を絞ったりと、慣れないタスクと向き合う日が続きました。私自身は「70歳まで理容師を続けられれば」と思っていたのですが、そういったライフプランも深掘りして計画に落とし込んでいきました。
数値目標を出すのも苦戦しました。山本さんは「経営者になるなら、数字にも慣れていかないと」と励ましながらベースの計算法を示したりと、自力で数字を出せるようにサポートしてくださいました。一人で取り組んでいたら、ものすごく時間がかかっていたと思います。
物件も教えていただいた店舗向け専用サイトを見て、粘り強く探しました。すぐには理想通りの立地や家賃、規模の物件は見つかりませんでしたが、ひたすら自分の足を使い探し続けたおかげで希望に叶う物件にめぐり合うことができました。
「成長したわが子が学校帰りに過ごすこともあるかもしれない」と考えてバックルームを広めにしたり、パソコン作業ができそうな空間に憧れのカリモクの机を置いてみたりと、これからの生活を思い描きながらデザインを考えましたね。

こだわりを貫き、ラグジュアリー空間を実現

 店内にはネーミングをあらわすように、丸い形の木製オブジェがあちこちに置かれています。一部はタワーのように積み上げていますが、ここは山本さんや設計担当の中村さんと一緒に組み立てました。見え方を意識して何度もやり直したりして、3人で作業したのは印象深い思い出になりました。
内装はカラーにもこだわりました。特に鏡の周りや待合スペースを中心とした一部の壁の色は、やわらかいトーンのグリーンを選びました。愛読するライフスタイル誌を見て「良いなあ」と感じていた、おしゃれなホテルの内装を参考にしています。きれいな色味が出るように壁紙でなく壁塗装にするなど、施工法にもこだわりましたね。
癒しの空間づくりにこだわったおかげか、お客様からも「ひとりでゆっくりできて、良いですね」という反応が寄せられています。なかには「カットは別のお店でしてもらっているけど、ヘッドスパやシェービングを受けたくて来店した」という方もいらっしゃって。カット以外のメニューのニーズの高さに驚いています。あと客層は40歳以下が大半で、予想以上に若い方から好評を得ていることも嬉しいです。
オープン当初は両親から、「この価格帯で本当に集客できるの?」「サインポールを置かなくて大丈夫?」とかなり心配されましたが(笑)、自分好みのスタイルを貫いて良かったと思います。

担当者より

強いこだわりと熱意を持って店舗づくりに臨む高久様をサポートさせていただくことができて、光栄です。特に今までの経験、経歴と比べて大きくジャンプアップした客単価を目指すことを一大決心し、開業相談の回数を重ねる中で、マインドが変わっていく姿が印象的でした。
私からも開業の動機、理美容師を志したころの思い、理想の将来像とワークライフバランスなどのポイントを深掘りして検討することを、アドバイスさせていただきました。 これらの考え方を一緒に考えることで、理想のお店の姿やコンセプトが固まっていったと感じています。
理容室、美容室というくくりを超えるmaruのデザインやメニューは、今後も女性や40代以降の男性など、さらに多くの層を引き付けるでしょう。

■開業支援担当者 タカラベルモント 山本


高久様のこだわりを表現し、お店の持ち味にふさわしい空間に仕上がったと思います。内装に使った白とグリーン系のカラーは、グレーやベージュっぽくも見える色味になっています。高久様と一緒に、ユニセックスやボーダーレス感を象徴するような微妙なカラーを探していきました。
ライティングには美術館照明に多用される特殊器具を取り入れています。見せたいものをピンポイントに照らし出せるほか、器具自体が内装の邪魔にならないシンプルな作りである点も特徴的。こちらも高久様とCGやシミュレーションで確認しながら、ぴったりな器具を一緒に見つけていきましたね。
オーナー様と我々とで一体となって取り組み、理想のお店づくりを実現させたプロジェクトになったと感じています。

■設計担当者 タカラスペースデザイン 中村
開業支援担当者
タカラベルモント 山本
営業担当者
タカラベルモント 清水
デザイナー
タカラスペースデザイン 中村

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