これまでは新宿のサロンで17年間働いてきました。美容師を長く続けるなかでお客様も一緒に年齢を重ね、シャンプー台への移動や床の段差などが、少しずつ負担になっていくのを感じていました。以前のお店はビルの6階にあったこともあり、次第に「バリアフリーのお店ができたらいいな」と考えるようになったんです。
もともと訪問美容や介護美容にも興味があり、介護施設に出向いてカットやシャンプーをさせていただくこともありました。資格もあった方がいいなと思い、福祉美容師や児童発達支援士の資格を取得するなど、自分なりに学びながら活動の幅を広げてきました。そのなかで、美容室になかなか来られないお子さんが多くいることも知ったんです。触られることが苦手だったり、じっと座っているのが難しかったり、理由はさまざま。そうした一人ひとりに歩み寄りながら、「年齢や体の状態にかかわらず、誰もが安心して過ごせる美容室」をつくりたいと思うようになりました。
開業を決意するきっかけになったのは、SNSでたまたま目にしたタカラベルモントさんの
ONE(ワン)でした。スタイリングからシャンプーまで、お客様が席を移動することなく施術を受けられる一体型のチェアを見て、「これがあれば、自分がやりたい美容室を実現できる」と感じ、そこから開業に向けて動き始めました。