まず、居抜き物件がどのような特徴を持ち、スケルトン物件とどのように異なるのかを理解することが重要です。
居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装や設備をそのまま引き継いで借りられる物件を指します。美容室や理容室の場合、シャンプー台や椅子、ミラーなど専門的な設備が残置されている事が多く、一から設備を整えるよりも大幅にコストを削減できるメリットがあります。既存の内装を活用することで、開業準備の時間も短縮できます。
一方、スケルトン物件は内装が撤去され、建物の躯体のままの状態で引き渡されるため、オーナーの好みや店舗のコンセプトに合わせて自由に設計できる点が特徴です。しかし、スケルトン物件は内装工事に多大な費用と時間がかかるため、工期が延び、開業が遅れるリスクも考えなければなりません。これらの違いから、居抜き物件はスピードとコスト面で優位性があると言えます。
ただし、居抜き物件の場合、前テナントの仕様が必ずしも自分の理想と一致するとは限りません。内装のイメージや導線計画を変更する場合、追加のリフォーム費用が発生する可能性があるため、開業時期や予算を考慮して最適な店舗づくりが可能かどうかを十分に検討することが大切です。